指導教官との相性

卒業研究をする上で非常に重要な要素の一つとして、指導教官選びがあると思います。一生懸命研究すれば誰だって認めてくれると考える人も多いかとは思いますが、実はそうでない場合もあります。

かの有名なカントールは、学生時代に当時整数論の権威であったクロネッカーに師事していたわけですが、数に対する思想の違いが原因で指導教官のクロネッカーから様々な迫害を受け、結果的に精神を病んでしまいました。また、ブラックホールの存在を初めて理論的に指摘したチャンドラセカールも指導教官のエディントンに迫害された過去があります。僕の周りでもたまにこういった噂を聞きますし、僕自身も(迫害とまではいきませんが)世界で誰も解いたことがない方程式の解を導き出しても、「だから何だ」と言われ全く評価されないという状況におかれています。(そのおかげで研究室を変えるという決断ができたのですが…)

一方で、性格や学問的信条の相性がよい指導教官に師事している学生は、比較的のびのびと研究・勉強に励めているように見えます。

学者というのはいい意味でも悪い意味でも偏屈さを持っています。だからこそ相性によってこれほどにも扱いに差が出るのではないかと思います。

こういった理由から、研究室・指導教官選びは慎重にせねばなりません。